フードバンクに集まった食品はどのように活用されるの?そのもらい方は?

フードバンクに集まった食品はどのように活用されるの?そのもらい方は?


コロナ渦以降、特に生活困窮者に関する情報をテレビやネットでも見聞きする機会が増えてきたように思います。支援を必要としている人びとに手を差し伸べる活動の一つに、フードバンクがあります。

今回はフードバンクについて、その仕組みや食品のもらい方、フードバンクを支援する方法についてご紹介します。

 

1.フードバンクとは

フードバンクとは、安全に食べられるにも関わらず包装の印字ミスや破損、過剰在庫など何かしらの理由により市場に流通させることができない食品を、必要としている団体や貧困世帯に無償で配布する活動のことです。

1967年にアメリカのアリゾナ州でスタートした活動が、フードバンクの始まりだといわれています。

日本では2000年以降に本格的なフードバンクの活動がスタートし、2022年段階で178の団体がフードバンクを行っています。

参照:公益財団法人日本フードバンク連盟 一般社団法人全国フードバンク推進協議会(共同声明2022年9月29日)kigyo_fb_ikenkoukan-8.pdf (maff.go.jp)

 フードバンク活動の背景には、貧困と食品ロスの2つの問題があります。しかしながら、どちらもまだ活動が十分に認識されているとは言い難い状況です。

ここからは、貧困と食品ロスの2つの問題について説明します。

 

貧困問題

日本の貧困問題は年々深刻になりつつあり、現在では7人に1人の子どもが相対的貧困だといわれています。

相対的貧困とは、その国や地域の人と比べ収入が少なく生活が厳しい不安定な状態をさします。相対的貧困は毎日の衣食住に事欠くことは少ないものの、教育や体験の機会に乏しく地域や社会から孤立してしまう傾向があります。

 

食品ロス問題

2017年度の推計値によると、日本では1年間に約612万tもの食料が捨てられています。食品ロスは大量の食べ物を無駄にするだけでなく、環境問題や将来想定される食糧不足の観点からも早急な解決が求められている課題の一つです。

 

フードバンクを通じた特定非営利活動法人と行政、企業との関わり

現在活動を行っているフードバンクの6割が、特定非営利活動法人(NPO法人)によるものです。
参照:公益財団法人流通経済研究所(令和2年3月)foodbank-22.pdf (maff.go.jp)

特定非営利活動法人とは、ボランティア活動をはじめとする社会貢献活動を行う団体に付与される法人格です。

もちろんフードバンク活動を行うにあたって、企業や行政からの協力は不可欠です。

例えばフードバンクからの食品の提供先にはさまざまな施設がありますが、それらの施設とは関わりのない貧困家庭も少なくありません。地域の中で孤立し、見えにくいそれらの家庭へ支援を行うには行政との連携が必要です。

行政側にもフードバンク活動が活発化することにより、貧困家庭への支援だけでなく食品廃棄物の削減やそれにともなう環境負担軽減といったメリットがあります。

また提供する食品集めに苦労するフードバンクも多いですが、企業と連携することで安定的に食品を集めることができます。企業側にも品質に問題のない食品を必要としている人に譲ることができ、かつ廃棄の費用がかからないというメリットがあります。

 

 2.食品のもらい方

ここからは、フードバンクから食品をもらう方法について紹介します。

食品の受け渡し方法は、運営元の団体によってルールが異なることが多いですが、ここではフードバンクが支援する団体を経由して食品を受け取る方法と、個人で受け取る方法について紹介します。


フードバンクが支援する団体を経由して受け取る方法

フードバンクの多くは、食品の提供先を団体に限定しています。具体的には、子ども食堂や緊急一時宿泊施設、DVシェルターなどです。
 

子ども食堂とは

地域の有志が、子ども向けに無料もしくは安い値段で食事を提供する活動です。最近では地域の全ての子どもや生活に困窮する大人も利用することができるなど、地域の交流の場へと変わりつつあります。

こども食堂ネットワーク : こども食堂で食べたい人 (kodomoshokudou-network.com)
 

緊急一時宿泊施設とは

ホームレスなど、住まいを持たない人たちのために緊急的に提供される宿泊場所です。

緊急一時宿泊施設の運営は、基本的には都道府県もしくは市区町村が行っています。稀に、適切な運営が確保できると認められる社会福祉法人や特定非営利活動法人などが事業の一部、または全部を委託している場合もあります。
 

DVシェルターとは

配偶者の暴力などから逃れるための、避難場所です。

施設で暮らしたり新しい生活を始めたりする支援として、フードバンクが食品の無料提供を行っています。

 

個人でフードバンクから食品を受け取る方法

多くのフードバンクでは、食品の提供先を団体としています。

とはいえ、フードバンクによっては月に何度か指定の場所で個人への無償配布を行ったり、定期的に自宅に届けてくれたりするところもあります。

もちろんこれらは恒久的な支援ということではなく、あくまで自立のための途上支援という位置づけです。

支援が必要だという方は市役所や社会福祉協議会、フードバンク各団体に直接問い合わせを行うことをお薦めします。

その際、全ての団体が、という訳ではありませんが身分証明書や紹介状を求められることがあります。これは本当に支援を必要としている人に、食品を提供することを目的としているためです。

 

3.フードバンクを支援するには

フードバンク活動を支援する方法は、主に3つあります。

  • 食品を寄付する
  • お金を寄付する
  • 時間(労力)で支援する

それぞれの方法について、みていきます。

 

食品を寄付する

フードバンクは企業や農家、個人などからまだ食べられる食品を引き取り、子ども食堂などの団体や福祉施設、貧困世帯へ届けています。

このような背景から食品は必ず必要となるものであり、常時募集しています。

食品を寄付する際には缶詰やレトルト食品など、賞味期限が長く常温で保存可能なものにしましょう。

 

お金を寄付する

フードバンクに寄付されたお金は貧困家庭へ食品を送る費用や、それに関わる活動およびフードバンクの運営費として使用されます。

 

時間(労力)で支援する

フードバンクの運営団体によっては、ボランティアを募集していることもあります。

食品の検品作業や送る際の梱包、回収および配送などのお手伝いで、フードバンク活動を支援することもできます。

それぞれの運営元によって、ルールが異なることもあります。支援を行う際、まずは応援したいと思うフードバンクのHPやSNSを確認してみることをお薦めします。

 

 

まとめ

今回はフードバンクについて、その仕組みや食品のもらい方、フードバンクを支援する方法などについてご紹介しました。

 フードバンク運営の背景には、貧困と食品ロスの2つの問題があります。どちらも簡単に解決できる問題ではありませんが、フードバンクの活動は世の中に必要とされている活動であることは間違いありません。

もし自宅に、すぐに消費する予定のない食品があればフードバンクへの寄付を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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